古くから湯治場として知られる米沢・小野川温泉にある老舗旅館のリニューアル計画である。改修箇所は、大浴場、貸切風呂、客室4室、エントランスロビーと多岐にわたる。

まず既存の客室4室をゆとりある2室に併合。ゲストが入室してからの視線の流れと空間体験を意識した構成で、水廻りを窓側に並べるという大胆な配置を採用。ベッドスペースとリビングスペースをゆるやかに分けながら、専用露天風呂とテラスを併設することで、特別な時間を提供できるよう演出した。また、大浴場近くの客室を岩盤浴にコンバージョンすることで、大浴場や貸切風呂と合わせてよりリラクゼーション効果の高い施設を目指した。